Viernes, 05 de Febrero de 2021 |
「コロナ禍で促進されたオンライン日本語教育」 |
Escrito por 山本カリーナ* |
今年はコロナでどこも大変だが、日本語教師にとってはどんな年であったか。その一例として投稿させていただきたい。 私は日亜学院中高等部で日本語教師をして9年目だ。昨年12月から今年2月下旬までJICA「日系継承教育研修(教師育成Ⅱ)」に参加させていただいた。帰国後、3月に日亜の授業が始まり1度だけ対面授業を行ったが、すぐに外出禁止令が出て、オンライン授業を始めることとなった。通信状況が不安定な時もあったが、概ねスムーズに行うことができたように思う。 7月には国際交流基金サンパウロ日本文化センター主催(講師:中島永倫子先生)による南米日本語教師向けの講義が行われ、ア国からも多数の教師が参加した。また、8月には教連主催の中級指導者向け講座も行われた。各々のクラスでのオンライン教材の活用についての意見交換も行われ、経済的な不安も大きい中、前向きにこの大きな変化を乗り越えていくエネルギーを感じた。 話は変わるが、4月には南米からの意見として日本語教育推進法に関するパブリックコメントを集めた。401名の署名を集め、文科省へ提出した。内容は提出後に貴紙にも掲載いただいたので、ここでは割愛する。このパブリックコメントを集めたメンバーで、「BMCN(Bilingual/Multilingual Child Network)」という国際フォーラムに参加することとなった。他の先生方の助けをいただき、なんとか無事に終えたが、貴重な経験だ。 他に、10月には「第6回南米西語圏日本語教育連絡会議」が行われ、実行委員として参加した。これは南米9カ国から教師が100名以上参加し様々な学びを得た。 遡って、5月から7月にかけ、「CLD-online」という複言語での交流を目的としたサークルを金沢大学の松田真希子先生が主催していて、その中の「対話のテーブル」で、早稲田大学細川英雄名誉教授主宰の対話活動に参加した。これは他者との対話を通じて自己を掘り下げ文章とするもので、興味深い活動であった。CLDでは「おしゃべりのテーブル」もあり、毎週気軽におしゃべりを楽しむ活動も行われている。「CLD文化祭」ということで、2回ほど日亜の中高生とともに学校紹介の活動を行った。生徒にとっては、オンラインを通じてではあるが、直接外国の生徒と日本語で話す機会となり、勉強の意欲につながったようだ。 中高生との活動としてもうひとつ、JICA横浜の神奈川県在住高校生向けイベント「飛び出せ!高校生」にも生徒とともにインタビュービデオを作成し、参加した。このような時、生徒たちの積極的な姿勢を見て安心し、また勇気づけられた。 そうそう。教連での活動も忘れてはいけない。各日本語学校のご協力を得て、7月は「オンライン七夕短冊まつり」として、facebookで作品発表をした。10月は「年少者朗読発表会online」だ。例年は各学校の代表者を集めてコンクールの形式でするのだが、今年は各クラス内の生徒全員が輪読する形で朗読をし、絵を合わせたビデオを作成しyoutubeと facebookでの発表をした。子どもたちのかわいい声、懸命に読む姿を想像し微笑ましくなる作品ばかりだ。お忙しい中ご協力くださった先生方には頭が下がるばかりだ。 概して、家に閉じこもっていた分オンラインで世界とつながる一年となった。これらの活動のいずれも自分一人では為し得なかったものだ。日本語教師仲間、学校関係者、教連関係者の皆様のご協力のおかげである。感謝申し上げるのみだ。 新年は国内の日本語教師の繋がりをより深め、躍進の年としたい。1月は養成講座スクーリング、2月研修、3月オンラインミニテスト(仮称)、また9月には、南米西語圏教育会議が教連主催で行われる。もちろん全部オンラインだ。日本語教育関係の皆様方には今後ともご協力をお願いする次第だ。 新しい年が皆様方にとって、輝かしい一年となりますようお祈り申し上げて、結びとする。 * 山本カリーナ (教連Facebook : https://www.facebook.com/Kyoren.arg) |