Viernes, 17 de Febrero de 2012
FANA主催石田仁宏大使夫妻への感謝送別会

日系社会と親密な対話があった人柄反映
とくに「草の根資金」で後押し

 

FANA(日系団体連合会)主催の石田仁宏大使夫妻への感謝送別会が去る3日(金)夜、沖県連会館2階ホールで開かれた。植松聡領事夫妻、武田宏幸JICA所長をはじめ寺田アリシア下院議員夫妻、諸日系団体代表、叙勲者の最年長の山本隆行さん(95歳)、遠くロサリオからも外間エドワルド日本人会長が駆けつけるなど73名の出席があったが、日系社会と親密な対話があった、大使の人柄を反映した感謝送別会となった。

まず、米須清文会長は、「私が初めて石田大使にお目に掛かったのは、2006年1月末、当時、ペルーでの日本大使としてリマ市に駐在の頃。ペルー沖縄県人移民100周年記念パーティーでお話できた。
2008年3月、アルゼンチンにご着任後、同年8月31日のアルゼンチン沖縄県人移住100周年祝典にご出席賜り、それ以後は沖縄県人連合会、教育連合会、日本商工会議所関連で石田大使には大変お世話になった。
日系団体連合会加盟団体に関しては、大使のご支援により、ロサリオ日本人会、在亜日本人会、西部日本人会への会館改築用『草の根資金』、ならびに沖縄連合会高齢社宿泊施設建設用『万博基金』が具体化できたことは、在アルゼンチン日本人社会にとって大きな前進であります。
FANA関連では、アルゼンチン建国200周年の五月大通りでのパレード、東日本大震災チャリティー、日本舞踊発表会へのご出席、Glew社会福祉センターへの助成金供与、昨年11月に行われたFANA幹部一同の夕食懇談会へのご招待、菅直人特派大使の歓迎夕食会へFANA理事団体代表のご招待など、石田大使にはいろいろな面でご支援、ご配慮頂いた」と挨拶、感謝した。
さらに、日系団体を代表して松谷暁芸教連会長・叙勲者会会長は、石田大使の在任中さまざまな出来事があったと振り返り、また、日系社会では高齢者問題やGlew施設が控えていると指摘した後、「数多くお会いする機会があったが、これまでの大使と違って日系社会との接触が多く、多くの助成金授与があった。日系社会の数々の問題を自身の問題として励むこととされたのが、石田大使の何よりの贈り物だった」、と受け止めた。
最後に石田大使は、「過分のお言葉、また、山本さんのご出席に心から感謝したい。着任後あっという間の4年間だった、印象深い出来事として、政府と農牧団体との対立がつづき、驚きだった。また、(当時の)タイアナ外相より、この国はいろんな移民の国で日系人もその一つ。数は3万5千に満たないが、亜国社会における存在感には大きなものがある。建国200周年祭には日系人も積極的に参加して欲しいといわれたが、非常に期待されていると思った。そして、五月大通り、七月九日大通りでのパレードに参加したが、やっぱり大変な存在感を示し、嬉しく、忘れ難い思い出になる。こうした高い存在感、信頼感は、私が仕事する上に大変助かるものがあった。まさに『山椒(さんしょ)は小粒でもぴりりと辛い』だった。
長い間培ってきた信頼、日本が築いた信頼を合わせて、1足す1は2だが、3にも4にもなるよう日本大使館と協力してやっていかねばならない。
昨年の東日本大震災は、歴史上きわめて稀な出来事。皆様に示していただいた連帯感、思いやりの気持ち、寄付金、非日系の方々のいろいろなご支援があった。
たいした実績はないが、一応満足のいけるもの、皆さんとのいろいろな付き合いは残ります。しばらくゆっくりしたい。
後任の大使はスペイン語の専門家。少し若いが、亜国に20年前に来たことがある。同じように協力をお願いしたい」、として締めくくった。
新里孝徳さんの音頭で乾杯、会食に移った。あと、石田大使は各テーブルごとの歓談や記念撮影に応じ、終わりに石田大使へ出席者署名のペルガミーノ、大使夫人へ花束贈呈があったが、さらに階下大ホールで一同並んで記念撮影があった。