Martes, 14 de Febrero de 2012
石田仁宏大使、植松聡領事がコスキン民謡祭訪問
Escrito por 大城勝発信   

花ひらく、フクシマとの長年の交流

去る1月28日、石井仁宏大使はコスキン民謡祭への招待を受けて植松聡領事を伴い炎暑の中コールドバ空港へ定刻前に到着し、ベルタイナ名誉領事、会長代行平井ビクトル、玉城勝氏らの出迎えを受けた。
今回、大使は任期満了による帰国間際、領事は移動に伴う誠にご多忙の中のコスキン訪問となった。 昨年3月の東日本の大地震、大津波による大きな被害を受けた東北地方、とくに、コスキン・エン・ハポンが開催されている福島県川俣町も甚大な被害を受け、更に原発事故の影響などでコスキン・エン・ハポンの開催が危ぶまれていた。しかし、多大な困難を克服して開催され、優勝者の大田孝次さんが選抜されてコスキン民謡祭への出演が叶った。同氏は2年前にも出演して居り、コスキン、アルゼンチンに友人、知人、縁故者が多いので震災後の現状から適切な人選であった。

水溜氏宅にての夕食会には母親の孝子さんも同席、お二人ともスペイン語に堪能で地元の人々の中に気軽に溶け込んでいた。「川俣の皆さんの心意気を伝えたい」と語り、寸暇を惜しんでギター演奏の為に指ほぐしを兼ね、大使一行に生演奏を披露してくれた。
23時30分、コスキン民謡祭司会者より、Japon Fukushima Koji Ota と紹介されると会場から万を越す人々の拍手が沸きあがった。昨年まではコスキン・エン・ハポン・カワマタしか知らないアルゼンチンの人々が今年はフクシマと紹介すると、より暖かく迎えてくれた。
ギター演奏も将来の大物ギタリストの風格十分で、大喝采を受けた。とくに今年は 、コスキン市の計らいで石田大使、植松領事、ベルタイナ名誉領事、水溜、大田孝次、孝子親子を舞台の上に招き、テレビ全国放映の貴重な時間帯の中で、コスキン市と福島県川俣町との間に、1972年相互合意書が交わされて以来、今日まで継続的に川俣の代表が出演し、日亜の文化交流、友好親善の場となっていると条例を読み上げ、コスキン民謡祭と川俣町のコスキン・エン・ハポン の関係が説明された。続いて石田仁宏大使が昨年3月11日の大地震、大津波の大災害に際してアルゼンチンの皆様から、物心両面多大な支援を受けたことに感謝の意を表明致しますと述べると、会場から大拍手が起こり、日本の皆さんの感謝の念が十分に通じた瞬間であった。また、福島県川俣町とコスキン市との長年の交流がその背景にあることを感じる瞬間でもあった。
2日目はベルタイナ名誉領事宅にて日本人会の皆さんを交えて昼食会を経て、夜は大使主催の晩餐会には植松領事、ベルタイナ名誉領事夫妻、日本の進出企業、デンソーの大屋正人氏、JICAの浜野正紀氏、日本人会の皆様も6組が夫婦揃って出席、旧交を温めながら和やかなお別れ会となった。石田大使にとって、今回で3度目のコルドバ訪問であったが、今回の訪問の目的は全ての人々に通じたことである。
帰途は、定刻通りの到着が嘘のように出発が遅れ、更に強風と豪雨で6時間も遅延となり、コールドバの思い出を尚一層忘れられないものとした。