Jueves, 01 de Diciembre de 2016
アルゼンチンとの『戦略的パートナーシップ』

10月21日19時15分から予定されていた安倍首相のプレスカンファレンスは予定通りに始まった。記者の前に立った安倍首相はその一時間ほど前に起きた福島県を中心とする地震と津波に関して報告し、官房長官に対しても安全を期し政府一体となって災害対応に全力で取り組むように指示したと語った。

57年ぶりの公式訪問となる今回の来亜。祖父である岸信介氏が心温まる歓迎を受けたと度々語っていたことをあげ、今回もまた日系の人々から手厚い歓迎を受けたことに感謝の意を表した。日本とアルゼンチンの友好の歴史は約100年に及ぶ。持前の勤勉さで深い信頼を勝ち得、また戦前、戦中、戦後に多くの困難を乗り越えてきた日系人を評価し、今後も二国間の友好関係、経済拡大の架け橋となってほしいと思いを語った。
つぎに、自由に開かれた経済の必要性を述べ、APECのテーマであった「内向きになってはいけない。世界にこそチャンスがある」というテーマで自由貿易を推進していくことを伝えた。アジア太平洋地域は自由貿易を推進するが、だれもがその恩恵を受け、活躍できるような「透明で公正なルール」としてのTPPの野心的な挑戦に対する期待についても言及。丁寧な説明を重ねながら全力を尽くすと伝えた。トランプ氏がTPP脱退する意向を示したことに対しては、という記者からの質問には、「アメリカ抜きでは意味がない。根本的利益のバランスが崩れる」とコメント。ロシアとの平和条約の締結、再来年平和友好条約締結40周年を迎える中国とのさらなる関係改善についても期待の意を表した。また核兵器なき世界というメッセージを発信したオバマ大統領を評価し、日米は今後も希望の同盟として取り組んでいきたいと語った。また、北方領土問題に関する記者からの質問には、「従来の政府の立場を変えていない」と語った。「共同経済活動」構想に関しては、「北方四島の将来の発展について、日本とロシアがウィンウィン(相互利益)の形で進めていくことが何より重要だ」と述べた。
アルゼンチンには57年ぶりの首相の公式訪問となる。マクリ大統領とは有意義な意見交換ができたと語った。「開放的経済対策を推進するマクリ大統領率いるアルゼンチンは今日本のみならず世界の注目を受けている。両国の飛躍的発展の機会として『戦略的パートナーシップ』に取り組んでいく」と語った。