Jueves, 17 de Noviembre de 2016
クライシスの時代、責任は移民たちにある?!

数週間前、ミゲル・アンヘル・ピチェット上院議員が「貧しい移民を受け入れ続けるがためにアルゼンチンはどれだけの悲劇を生きなければならないのか。アルゼンチンは移民をきちんと規制するべきだ」と皮肉なコメントをした。

確かにアルゼンチンは主にヨーロッパの移民に扉を開いたことにより成り立った国である。またここ20年来は隣国ほか南米の各国からの移民が増えている。ピチェット氏の発言は間違った理解をされかねない(合法的に入国してくるものと犯罪を目的に入国する移民とを区別した)。
移民問題発言はクライシスの時代には便利に働く。雇用がないとき、犯罪率が高いとき、薬密輸、治安の悪化などを移民らのせいにするのだ。これは世界に共通することでもある。
次期アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏はメキシコに対しては国境に壁を建設することを公約している。またヨーロッパでは難民問題がまだ深刻で国家主義の存在も色濃くなっている。人種差別とイスラム系差別が織り交ざるなか、カリスマ的な国家主義的発言が存在する。ヨーロッパはフランスのマリー・ルペン、オランダのゲール・ウィルダース、ハンガリーのビクトル・オルバン首相などがその例である。
アルゼンチン憲法の条文を思い出すのが良いかもしれない。「・・・アルゼンチンの地で生活することを欲する世界のすべての人々のために、国家の統合を達成し、正義を保障し、国内の平和を確保し、公共の防衛体制を整え、全体の安寧を促進し、また自由の恩恵を確保することを目的としてあらゆる道理と正義の源泉である神の御加護を祈りつつアルゼンチン連合のため、この憲法を命じ、起草し、制定するものである」