Martes, 16 de Diciembre de 2014
夢海渡太鼓『旅~夢はつづく』公演 MAIPO劇場で盛大に

去る11月30日日曜日15時から、エスメラルダ通りにあるMAIPO劇場で夢海渡太鼓の公演『TABI-EL SUEÑO CONTINUA (旅~夢はつづく)』公演が行われた。この公演の入場券は早くから完売し、惜しくもこの公演を眼にすることが出来なかった人々も多かったことと思う。夏とは思えぬ寒風の吹く雨天の下、開場の午後3時には多くの人が入り口に集まり、路上に溢れるほどだった。

この夢海渡太鼓の公演は、沖縄から海を渡って伝えられてきた夢海渡太鼓の活動20周年を記念して行われた特別公演である。スローガンになった『旅~夢はつづく』は、日本から夢と希望を胸に海を渡り、遠いアルゼンチンまでやってきた先祖達の栄光と、同じく大海を渡って沖縄の創作太鼓を伝えた先人たちの多大なる業績を讃えるとともに、この20年という伏目に、ここから始まる新たな未来へ向けてのさらなる発展と伝統の継承の重要性を改めて再認識させるものであった。
1992年に奨学生として沖縄へと渡った比嘉モニカさんと当間クラウディアさんは沖縄の歴史とその独特な文化を目の当たりにした。そしてアルゼンチンに帰り、すっかり魅了されてしまった和太鼓をアルゼンチンでも広めようと活動を始めたのだった。アルゼンチンで最初に夢海渡太鼓が演奏を行ったのは、1994年8月にアルゼンチン沖縄連合会で開催されたアルゼンチン沖縄移民八十五周年祭であった。沖縄、北中城村が原点の夢海渡太鼓から寄付された太鼓が、沖縄移民85周年の祝宴を太鼓の音色で活気づけたのであった。
舞台には歴代の夢海渡太鼓メンバー達が続々と登場し、熱い太鼓の音で劇場中を震撼させた。1994年から1997年の夢海渡太鼓の歴史の始まりを知るメンバーは北中城村でも着用されていた緑の衣装に身をまとい、ベテランの貫禄を見せた。また、大勢の若き新メンバー達の姿にはこれからの夢海渡太鼓の開かれた未来を見るようであった。現在のメンバーはボルドー色の衣装をまとっていた。隆々しい姿に彼等の鍛錬を見るとともに、力強い音色、威勢のある掛け声から、一つになった団結力を感じた。先月、若くして他界した夢海渡太鼓の中心的メンバーで、最後までこの20周年公演の企画に尽力をしてきた比嘉ロレーナさんへのオマージュと思われる演目もあり、スクリーンに映し出された笑顔で太鼓を叩く彼女の姿に、彼女を知っていた人は太鼓の音を聴き、胸が熱くなったにちがいない。
今回の20周年公演ののために特別、沖縄から太鼓ミュージシャンの知念秀人さんが招待された。幼少期に和太鼓の音に魅了され、沖縄の夢海渡太鼓に入団し、2005年にリーダーに就任した知念秀人さんは、2005年には自身の太鼓グループ『打族』を設立。沖縄独自の太鼓のスタイルを、沖縄そして日本全国に伝えるために様々な場所を訪れて公演を行っている。そのあまりにも俊敏でリズミカルで力強い音色と、見ていても美しい太鼓のパフォーマンスに、開場中が息を飲んだ。古くからの伝統的な太鼓のスタイルを超え、現代的な新しいスタイルを確立している。
最後の演目は主要メンバーに知念秀人さんを交えて演奏された盛大なものだった。舞台を踏んだ全ての参加者が会場に向けて挨拶を行った。会場からは大きな喝采と拍手がおこった。舞台上ではメンバー達がお互いに抱き合いながら公演の成功と20周年という愛でたい記念日をともに過ごせることを喜んでいた。寒さも吹き飛ばす熱気のある公演で、心も体も太鼓の音に良い意味で打ち砕かれたようだった。