Viernes, 09 de Noviembre de 2012
セミナー「若者文化としてのマンガ・アニメ」

質と量誇る日本のマンガ産業(上). 日本語学習で果たす役割も大きく

日本アニメセミナーとして「若者文化としてのマンガ・アニメ」が、去る19日(金)18時半すぎより、沖県連大ホールで開かれた。
日本大使館、国際交流基金共催で、講師はスペイン人のマンガ・アニメ専門家、翻訳・通訳者、企業家でもあるMarcBernabéCosta氏で、水上正史大使、有吉勝秀公使夫妻、佐藤仁彦文化担当官、公館員、その他若者たち50余名の参加があり、ほとんど非日系人だった。
マルク・ベルナベー氏は、大阪外国語大学、京都外国語大学で日本語、日本文化を専攻、母国のバルセローナ大学で英語、日本語、(スペイン東部の地中海側で話される)カタルーニャ語翻訳、通訳科修士課程卒業、フランスのPoitier大学において交換学生として学んでいる。その後、八面六臂(はちめん ろっぴ)の活躍をしているが、このセミナーでは、◎日本マンガの世界進出 ◎マンガ現象について ◎日本のマンガ入門 ◎世界におけるマンガ、などについて話した。

まず彼の資格、翻訳、出版・刊行書などは次の通りである。

資格
◎ 1998年、ケンブリッジ英語能力試験で成績A点 ◎2000年5月、バルセローナにおける日本語弁論大会上級課程で1位。同年12月、日本語能力試験1級(400満点のうち356点)。
◎ 2011年度、12年度のマドリード・マンガ展でスペインにおけるマンガアニメ産業最高のプロフェショナル賞を受けている。
◎ 翻訳(マンガ)
◎ 手塚治虫(ブラック・ジャック、鉄腕アトム、ブッダ、火の鳥)◎浦沢直樹(MONATER、20世紀少年、PLUTO)◎鳥山明(ドラゴンボール)◎岸本斉史(NARUTO)◎高橋留美子(ランマ
2分の1、犬夜叉)◎桂正和(ゼットマン)◎和月伸宏(ろうるに剣心、武装錬金)◎小畑健・大場つぐみ(デスノート、バックマン)、その他。

出版・刊行物
2001年「マンガで日本語」、「漢字の記憶」(共著)、2002年「日本スケッチ」「カナの記憶」(共著)、2003年「マンガで日本語 2」、2005年「日本に向かって」(旅行ガイド)、2005年「マンガで日本語-テスト帳-」、2006年「マンガで日本語-テスト帳-2」

大衆文化としてのマンガ・アニメ
近年、「アニメ・マンガ」は海外で爆発的な人気を呼んでいる。日本のアニメが映画賞を受賞し、アニメ・マンガ的要素を加えた芸術性が高い評価を得るなど、芸術文化としての評価も高まっている。また、インターネットの普及で、世界中どこでも接続できる時代となり、勢いをつけている。
さらに、アニメ・マンガが海外の若者が日本や日本語に興味を持つ大きなきっかけとなっているが、日本語学習の動機づけという点で、マンガ・アニメの可能性が果たす役割は大きい。
これは、アルゼンチンのどの日本語学校でも、近年、非日系の生徒が増加している現象がそれを示している。また、30年、40年前のことだが、日本の児童月刊誌、マンガなどを二世の子供に与えて興味をつなぎ、日本に帰ってからも九大工学部で学び、ロケット産業関連の仕事に就くまでの力を蓄えさせた人もいる。
また、国際交流基金では、こうした大衆文化人気を文化芸術交流や、海外の日本語教育支援、促進に生かすことを事業計画に盛り込んでいる。
これだけの広がりを持つマンガ・アニメの世界について、マルク・ベルナベー氏が講演したことなどを中心に触れてみたい。

日本のマンガ・アニメ
2011年のマンガ雑誌販売部数は5億1603万冊、マンガ単行本は4億5216冊で、合わせて1人当たり年間8冊買っている計算になる。
また、雑誌と書籍合わせた出版物の販売部数は26億8983万冊のうち、マンガ関係は9億6819万冊で36%を占め、出版物の3冊に1冊はマンガということになる。

なぜ、マンガ大国になったのか
五つの理由が挙げられている。
1.絵画文化の土壌 日本では古くから絵巻物などで画と文字(ものがたり)を並べる文化的伝統があり、「鳥獣戯画」などはすでにマンガそのものと言ってもいい表現になっている。光と影が特徴的な西洋絵画と異なり、輪郭線で形を描こうとする文化は、浮世絵を経てマンガに結実したものと思われる。
2.手塚治虫の出現 手塚治虫の革新性と強い影響は、映画界のディズニーと同じく、アニメーションにおいて「手塚以前と手塚以後」といわれるほど大きなものがある。1人の天才によって文化が築かれる事実を見ることが出来る例である。
3.大手出版社の参加 日本では戦前から最大手の講談社が積極的に漫画に取組み、戦後は小学館や集英社などの大手も参画するようになった。これによって、世界に類を見ない道の分野に挑戦するマンガ雑誌が出版され、大手出版社の優秀な編集人材と相まって、マンガ産業が盛んになった。
4.マンガ雑誌の存在 マンガ雑誌は世界的に見て非常にユニークな形態。いくつもの連載マンガをまとめて雑誌にしている国は見当たらなかった。それに伴い、マンガ家の育成、作品販売の効率的な企業活動など、マンガ産業が形作られた。
アニメの相乗効果 マンガとアニメ(動画)は非常に密接な関係にある。マンガがアニメに対して原作を提供するという関係だけでなく、アニメ化されるとさらに原作マンガが売れる。マンガのもつ世界を大きなエネルギーに変える役割を担っている。(つづく)