Jueves, 22 de Octubre de 2015
島の鼓動 琉球國祭り太鼓アルゼンチン支部公演 

メトロポリタン・シティー劇場で島の心を伝える

いつも日系社会の行事を活気付ける琉球國祭り太鼓の公演が、去る10月12日月曜日、ブエノスアイレス市コリエンテス通りのメトロポリタン・シティー劇場で2回に渡って行われた。3連休最終日の月曜日の午後を華やかに締め括るイベントとなった。当日は約600人を収容する会場が満席となった。今まで練習してきた演舞の集大成とも言えるこの公演。ブエノスアイレス、フロレンシオ・バレラ、コルドバの琉球國祭り太鼓アルゼンチン支部のメンバーに加え、琉球國祭り太鼓ペルー支部からも二人が応援に駆けつけた。また夢海渡太鼓、玉城流翔節会大庭キク琉舞道場による琉球舞踊、JIIUTEIによる三線とのコラボレーションもある豪華なショーとなった。

琉球國祭り太鼓は沖縄の文化を広めることを目的に1982年に沖縄で結成された太鼓グループ。結成後は瞬く間に国内だけでなく世界へと広がり、日本国内に46の支部、アメリカ、ブラジル、ペルー、ボリビア、メキシコ、アルゼンチンを含める12もの海外支部を持ち、現在では2500名ものメンバーを数える。アルゼンチン支部は1998年に設立され、ブエノスアイレス、フロレンシオ・バレラ、コルドバ支部を合わせ126名のメンバーから成る。
まず暗く光の落とされた会場正面のスクリーンに琉球國祭り太鼓の今までの活動を追った映像がドラマチックな音楽とともに流され、観客を琉球へと誘った。まず、玉城流大場道場の踊りとともに「かぎやで風」が披露された。ドンという太鼓の音と勇ましい踊り手の表情、迫力ある踊りが見ものの「ミルクムナリ」と続いた。次に打って変わって軽やかなリズムで披露された「かりゆしの夜」(午後3時からの公演では「安里屋ユンタ」、午後7時の部では「かりゆしの夜」と演目が異なった)では、一生懸命踊る幼少メンバーの姿、元気のいい「イーヤーサーサー」が微笑ましかった。所々でスクリーン上に映像が映し出されたのが印象的だった。琉球國太鼓に限らず、沖縄の文化を知らない観客のためにビデオを使って三線やエイサー、シーサーの紹介を行った後には獅子舞が二頭舞台上に現れ会場をあっといわせた。獅子舞は続いて舞台から会場内に降り廊下を通って観客席を驚かせた。
15分の休憩を挟み第二部へと移った。再び玉城流大場道場の琉舞とともに華やかな「四つ竹」が披露された。第二部の途中には夢海渡太鼓による「台風」が披露された。音楽をバックに使わず太鼓だけの演奏。神聖な空間へと観客を招き入れた。「クーダーカ」では小さい幼少のメンバーが観客席から舞台へとのぼり、観客も掛け声で参加させる会場全体が一体感を感じる演奏を行った。公演はしだいにクライマックスに近づいた。沖縄のバンド「HY」の「帰る場所」のミュージックビデオがスクリーンに流され、その歌詞が訳されて映し出された。歌詞には「母なる島の歌を歌おう わったーの島の沖縄の歌を。人を愛し、時を愛して 愛に溢れて やまない島の歌を。うちなーの心、忘れるなよ。うちなーの歌を忘れるなよ。響けよ響けエイサーの音。この島の夜に魂の音を」とある。遠くある故郷の沖縄に対するこの思いを太鼓の音に乗せて届けよう、というメッセージを会場に伝えた。
エイサーの踊りには常にキレがあり、武道に似た勇ましさを感じさせる。リズムに合わせて叩き、踊らないといけない分、すばやさが求められる演舞だ。真剣な踊り手たちの姿、そしてなによりも彼らの笑顔が感動を呼んだ。「五穀豊穣」では、そのお祭りムードで観客たちを巻き込んだ。そしてフィナーレの「あっちゃめー」では観客席廊下を通って全メンバーが舞台上へと上がった。そのあまりの多さに観客たちは驚いた様子だった。客席へ向かって舞台上に立つ全メンバーの誇らしい笑顔が観客へもうつっていた。最後にメンバーの一人から客席を生めた観客、スポンサーのトヨタ、HIBASHI、せそこ、亜日文化財団と、後援のブエノスアイレス市、JICA、日本大使館広報文化センター、沖縄県人連合会に感謝の言葉を送った。